「Mittal Tea Room」の内装設計

2016年2月のある日、東京・高円寺にある「瀬野和広+設計アトリエ」の事務所を訪ねました。拘りの木造建築で著名な瀬野和広氏にインド紅茶専科「Mittal Tea Room」の店舗内装設計依頼のためです。18世紀のロンドンにおけるティーサロン風内装、そして定期的に「バロック音楽サロンコンサート」開催を実現できる10坪の空間に対する内装設計を託しました。2週間後、氏は神奈川県相模原市にある「相武台グリーンパーク商店街」内の店舗を実地調査。そのデータとオーナー自身が作成した基本レイアウトをベースに、店舗設計は始まります。

約3週間で設計は完了。ダーク・ブラウンを基調とした古風でコンパクトな設計です。天竜杉、ナラ、タモの無垢材、天然大理石等、使用材料にも拘りました。工事を実施したのは地元にある工務店、アース(株)。音響効果を配慮した吸音の天井や天竜杉を組み込んだ曲線の反響壁面、そして17mm厚さのナラ無垢材の床が仕上がりました。拘りのTea Roomは2016年8月6日に完成。インド紅茶専科「Mittal Tea Room」は無二の財産となりました。

ミッタルティールーム店内

第4回「バロック音楽サロンコンサート」

日時 :2017年10月28日(土)15:00 開演
会場 :インド紅茶専科「Mittal Tea Room」
演奏 :Mittal Tea Baroque Ensemble (MTBE)
出演 :宮崎豊(ヴァイオリン)
    山口泰子(ヴァイオリン)
    井上清美(フラウト・トラヴェルソ、アルト・リコーダー)
    水谷奈ほの(チェロ)
    亀田孝雄(チェンバロ)
※チケット¥2000紅茶・焼菓子付き【チケット完売いたしました】

演奏曲目

(1)G.Ph.テレマン作曲「トラヴェルソとヴァイオリンの為のトリオソナタ・ホ短調」
ラルゴ / アレグロ / アッフェトーゾ / ヴィヴァーチェ
井上清美(Ft)、宮崎豊(Vn)、水谷奈ほの(Vc)、亀田孝雄(Cmb)
(2)M.ノード作曲「トラヴェルソと2本のヴァイオリンの為の室内協奏曲・ト長調」
アレグロ / アダージョ / アレグロ
井上清美(Ft)、宮崎豊(Vn)、山口泰子(Vn)、水谷奈ほの(Vc)、亀田孝雄(Cmb)
(3)D. スカルラッティ作曲「チェンバロ・ソナタ集」より
ソロ:亀田孝雄(Cmb)
(4)A.コレルリ作曲「リコーダーとヴァイオリンの為のトリオソナタ・ト長調」
アレグロ / ラルゴ / アレグロ
井上清美(Re)、宮崎豊(Vn)、水谷奈ほの(Vc)、亀田孝雄(Cmb)
(5)A.スカルラッティ作曲「リコーダーと2本のヴァイオリンの為の室内協奏曲・イ短調」
アレグロ / ラルゴ / フーガ / ラルゴ / アレグロ
井上清美(Ft)、宮崎豊(Vn)、山口泰子(Vn)、水谷奈ほの(Vc)、亀田孝雄(Cmb)

Mittal Tea Baroque Ensemble (MTBE)

バロック音楽(1600年頃‐1750年)を古楽器で演奏することを喜びとする仲間5人が、2016年11月19日のインド紅茶専科「Mittal Tea Room」開業を契機に、それまでの長いアンサンブル活動の延長の中で「Mittal Tea Baroque Ensemble (MTBE)」を結成。「Mittal Tea Room」の素晴らしい音響空間の中で、年3-4回の「バロック音楽サロンコンサート」を開催。多くの皆様にバロック時代の王侯貴族が好んだ音楽をお届けできればと。

ダージリン紅茶の淹れ方

最高級「ダージリン紅茶」の生産地、インド。長期インド駐在で、「ダージリン紅茶」を日々楽しみました。厳選された良質の「ダージリン紅茶」でさえ、正しい淹れ方ができないと旨さを引き出すことはできません。以下は、美味しい「ダージリン紅茶」淹れ方のルールです。
ダージリン紅茶
(1)良質の「ダージリン紅茶」はストレートで楽しむ
日本では「紅茶」にレモンが一般的であるがレモンはクエン酸であり、それは「紅茶」の水色(すいしょく)を失わせたり旨味となる「アロマ」と「フレーバー」を破壊する。良質の「ダージリン紅茶」はレモンやミルク、そして砂糖も入れず、ストレートでその旨味を楽しむ。「ダージリン紅茶」は紅茶の「シャンパーニュ」と呼ばれ、透明感ある淡い琥珀色(ファーストフラッシュ)・オレンジ色(セカンドフラッシュ)に「マスカット」フレーバーが感じ取れれば最高!

(2)新鮮で空気(酸素)を多く含んだ「軟水」の使用
「紅茶」の旨味となる「アロマ」と「フレーバー」を抽出するには「軟水」が適す。英国やインドの水は硬水で炭酸カルシウムの含有量が多く、これが紅茶の「タンニン」と反応して水色を濁らせ、旨味の抽出力も弱い。これが英国・インドでミルク・ティー主流である理由の一つ。日本の水道水は軟水で紅茶に最適。塩素臭、カビ臭がない汲み立ての水道水がよい。

(3)理想のお湯の温度は約95度C
紅茶の「アロマ」と「フレーバー」を抽出させるには、ガラス製ジャンピン・ポットの中で茶葉の「ジャンピング(茶葉がゆっくり浮き沈みする現象)」が起る条件を整える。それは、空気を多く含んだ沸騰直前(約95度C)のお湯。電気ポットのお湯ややかんの汲み置きの水は空気が抜けているので不適。ガラス製ポットは熱湯を注ぐ直前まで、別の熱湯で充分温めておく。

(4)ティー・スプーン軽く1杯(約2.5g)2杯分の「茶葉」に熱湯350CC
1合より最少でも3合位の御飯を炊く方が美味しいのと同様、紅茶もコップ1杯分を淹れても美味しさが引き出せない。最少量350CCは、大体紅茶カップ2杯分。「茶葉」と「熱湯量」は画一的ではないが、好みで微調整といったところ。茶葉はティー・スプーン軽く1杯約2.5g分2杯を温めておいたガラス製ポットに入れ、熱湯を注ぐ。

(5)蒸らし時間は3分
茶葉の大きさで蒸らし時間は異なる。「ダージリン紅茶」の茶葉サイズはオレンジ・ペコ(OP、1-1.5cm)で、ポットに熱湯を注いだ後3分蒸らす。因みに最も小さい茶葉サイズのファニングス(F)やダスト(D)はティー・バッグ等に利用され、1-2分程度の蒸らし時間。「ダージリン紅茶」を蒸らす時は、優雅に砂時計で時間を測るのも楽しい。

(6)蒸らし終わった紅茶は熱湯で温めておいた陶器製ティー・ポットかティー・カップに注ぐ
蒸らした紅茶は一度に全て陶器製ティー・ポットかティー・カップに注ぐ。必要あれば茶漉し(ティー・ストレーナー)を使用。紅茶の味の均質性を保つため、紅茶は注ぎきること。蒸らし終わったガラス製ポットから注がれる最後の一滴は、最も旨味を凝縮した「ゴールデン・ドロップ」と呼ばれ、主賓のカップに注ぐと最高の歓待を意味する。紅茶を注いだ陶器製ティー・ポットは、ティー・コージーで保温する。美味しさの秘訣は、紅茶が冷めない工夫。

上記のルールを守ると、美味しい「ダージリン紅茶」に巡り合える。熱々の紅茶を「ウェッジウッド」や「ロイヤル・コペンハーゲン」のご自慢ティー・カップに注ぎ、美味しいケーキやクッキーをお茶請けに楽しむと、気分も更に高まることでしょう。それは延命を感じる至福の時でもあります。インドの高級紅茶で、ひと時の「幸福」を味わって戴ければと・・・。

(インド紅茶専科「Mittal Tea Room」オーナー・井上清美)